4/20 性教育は人権教育を受講!

[セクシャルリプロダクティブヘルスライツ(SRHR)]

(性と生殖に関する健康と権利)を知っていますか?

「自分らしく生きる権利は誰にも公平に保障されています」

性教育=人権教育を貫くこと50年! 

性教育研究家として性を語る会を主催、御年91

現役の北沢杏子さんから性教育をアーニホールで受講!

生活者ネット議員有志で学び合う時間は貴重でした。

コロナ禍なので、感染対策をとりながら、北沢さんの後継者である平あいりさんから受講。私達は8歳との想定で一次性徴、二次性徴の体の変化をワークショップ参加型で受講。脇毛や髭が生えたり、せいもうが生えたり、胸が膨らんだり、喉ぼとけが大きくなったりと、男女の体の成長と性徴を知ることで、必然的にプライベートゾーンは、他人に触らせない、さわらない、見せないことを学びます。

次はアー二出版製の手作り人形で、出産シーンも体験。

お母さんの陣痛が始まり膣から胎盤とつながった赤ちゃんが誕生。胎盤を切り、無事に双子の赤ちゃんは、お母さんに抱っこされて幸せな瞬間です。帝王切開など出産は様々ですが、みんなこの経過を辿り、誕生しています。生い立ちは違っても、みんな尊い存在と気づけます。

世界の性教育は、先入観が芽生えていない時期に、そして、子どもの権利を尊重し、8歳で妊娠に関する性交、受精卵の着床、受胎、分娩、出産、避妊、性感染症など一連の経過を対話しながら学び合います。

一方、日本の性教育は文科省の学習指導要領の歯止め規定「妊娠の経過について触れてはならない」があるために、

妊娠に関する性交や避妊、性感染症、人工妊娠中絶などについても学ばずに義務教育を終えてしまうのです。

本来学ぶべき事柄として精子と卵子が結合し子宮内に着床、細胞分裂を何度も繰り返しながら受胎。分娩、出産を知らずに、思いがけない妊娠を招いているとしたら、しっかりと妊娠に関する経過を知ることは人権なんだと気づく機会になるはずです。

パートナーには、性感染症や避妊予防としてコンドームをつけてもらう。そこには、性的同意が発生します。

日本は、妊娠の経過を教えないのに、性的同意年齢は13歳!ここにも歯止め規定の矛盾があります。

まだ記憶に新しい出来事として、2018年にある足立区立中学校では、足立区では人工妊娠中絶が増加していることを憂慮し、3年生に性交、妊娠、人工妊娠中絶の性教育授業を実施。2003年に性教育バッシングで政治介入を行なった元都議が、「学習指導要領にない性教育は不適切だ」と発言。これに対し、区教委は「高校生の妊娠、中絶を防ぐ、地域のニーズにあった授業だ」区立中学校長は、「避妊は教えるが、性交をしていいと言っていない、今後も続ける」と発言し、バッシングを跳ね除けました。

これは、明らかに七生養護学校のバッシングとは、だいぶ変化しています。足立区立中学校の出来事が、2019年東京都の「性教育の手引き」の改訂の契機になったとも言われています。

もし、人工妊娠中絶をした場合に、母体保護法に則り行う初期中絶費用は、1213万円。中期中絶費用は、30万円とやはり高額で、簡単に中絶を選択するのは、難しいと感じます。妊娠すると生理が止まることを知らない子もいます。

妊娠に至る過程である性交、避妊を義務教育で教える学校教育は、不可欠だと感じます。妊娠は一人ではできません。妊娠中絶等で女性のからだだけを傷つける環境も変えていかなければなりません。これらを解決するには、学校での相談できる環境はもちろんですが、妊娠したかもしれないと一人で悩まずに気軽に相談できるピッコラーレが行うにんしんSOS東京などの情報を公平に届けていくのは、急務です。

日本のジェンダーギャップ指数は、世界で120位。政治分野では、141位と大変低く恥ずかしい現状があります。

世界のグローバルギャップルールにより、女性の性の権利が男性側の政治に利用されている現実があります。不平等な現状を変えていくためにも、政策決定の場に、女性議員を増やしていくことがジェンダー平等の社会に近づいていきます!

アーニホールの経営は存続が難しいほど、厳しい状況にあるそうです。

私達大人もまともに性教育を受けていません。大人こそが人権の視点での性教育を受けることで、誰もがうまれながらに持つ基本的人権を再確認できると思います。

自分らしく生きるために、包括的な性教育を取り入れることで、生涯を通して性のふれあいやセルフプレジャーを楽しむ権利があることにも、つながると感じます。

ぜひ、アーニホールで性教育=人権教育を親子でカップルで友人同士で体感してください!

新たな動きとして内閣府、文科省が今年度進める「生命の安全教育」の公募内容や教材が公表されています。

子ども達が性被害の加害者にならないために打ち出された施策ですが、性を性被害で括ることなく、性的同意を身につけていくことが先です。嫌だと断る、やめてとはっきり言える、身近に信頼できる友達や大人がいることの方が、自身の身体を守ることにつながり、生きる力を育むことになります。

ジェンダー、LGBTQ、障害や国籍などで差別されることのないインクルーシブな社会をと願います。

生命の安全教育の教材は、完成版ではなく、今後もバージョンアップを繰り返していくそうです。教材を使う子ども達の意見も取り入れていけば、より使いやすくなると私は思います。

性教育のあり方が今後どう変わるのか、動向を注視していきたいと思います。

そして、これまでの学びを政策に生かしていきます!