7/28 学校現場の現状からインクルーシブ教育を考える ~学校の排除的文化をどう変革するのか〜

夏らしい花の写真を一枚

7/28
東京大学インクルーシブ定例研究会オンライン講座に参加!1000人以上の申し込みがあったそうです。関心の高さが伺えます。

テーマ「学校現場の現状からインクルーシブ教育を考える ~学校の排除的文化をどう変革するのか~」
講師は宮澤先生!

学校文化を変えるために奔走する姿には、ほんとに頭が下がります。超多忙を極めながら残業も認められず、労働基準法の対象にならない教員の働き方。メンタルをやられて、自死された方もおられるとの話には心が痛みます。私も身近な先生でおられました。実直な先生ほど抱えてしまうのかもしれません。

学校は、昔の平らな鍋蓋式から校長による人事効果制度の導入で、職員室が階層化され分断されている。評価は給料に跳ね返るため、校長等に反論できない。A評価を維持するためにおかしいことも受け入れざる得ない環境に置かれている。

教員が授業に集中できるように、学校にはスクールサポートスタッフが配置されています。テストの丸つけもスタッフに頼む教員も居るが、ここには疑問を呈したい。テストは子ども一人一人の状況が字から読み取れるチャンスがたくさん含まれている。どこにつまづきがあるか、字が小さくなっているなど変化を教員が気づける。
人任せにしてしまったら、その子のサインを見逃すことにならないか、教員として子どもへの温かい眼差しが必要だともおっしゃってました!

以前あった女子ランドセル事件。ランドセルの紐が片方切られたことで、警察が介入する事件に発展。しかし、捜査の結果、自分に注目して欲しかったがための自作自演でした。
ここにも心ある大人の見守りが重要です。

今、特別支援学級(知的・情緒固定級)や特別支援学校への入学が増加傾向にあります。しかし、通常学級の教員は、特別支援学級や特別支援学校がどのようなカリキュラムで行われているのかを知らずに就学を転入を薦める現状は問題と宮澤先生のご指摘にごもっともと頷けました。

一例として知的特別支援学級や特別支援学校には、通常学級に当たり前に支給される教科書でなく、いわゆる109条本一般図書と星本なのです。議会でも、この点は再三問題提起してきました。
そして、特別支援学校の高等部を卒業しても高校卒業とはならず、中卒になります。高等部卒業後就職できても、その後もし辞めてしまえば、職を探すのは大変だと思います。

宮澤先生が語気を強く訴えていたのは、人権はより弱者のためにある。マイノリティの人達のためにある!

障害の有無で分けずに、その時の仲間と一緒に居るにはどうしたらいいかを悩みながら共に学ぶあり方をその都度工夫していくことが、今の学校に求められています。

みんなが行きたい学校!
大阪の大空小学校のようなイメージ。
特別支援学校、固定の特別支援学級の児童生徒も一緒に学べるインクルーシブな学校。

すぐには無理でも、少しでも実現に近づけるには、人権教育が必須です。障害児は庇護される立場から、同じ子どもと児童福祉法改正で変わっています。

障害の有無に関わらず、お互い違うのが当たり前、違いを認め合い、良いことも悪いことも分かち合える仲間づくりが行われていけば、行きたくなる学校になっていくのではないでしょうか。

世界が進めるユネスコのサラマンカ宣言にある本来のインクルーシブ教育の実現を目指します!

企画してくださった小国先生、講師の宮澤先生、貴重な時間をありがとうございました。

夏らしい花の写真を添えて。

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