地域を変える。子どもが変わる。未来が変わる。子ども食堂の取り組みから

全国で30か所以上に増えている子ども食堂ですが、先駆的に取り組んできた要町あさやけ子ども食堂を運営されている栗林知絵子さんのお話しを伺う機会がありました。

子どもの貧困率は6人に一人で16.3%、一人親世帯の相対的な貧困率は54.6%(平成25年度厚生労働省)、OECD加盟国34か国中25位です。

子ども食堂のきっかけは外遊びの冒険遊び場プレーパークに関わる中で、子ども達の何気ない「ごはん食べてない」「車の中にいた」などつぶやきを聴き、ワーキングプアや貧困を身近に感じ、一人親世帯の福祉について疑問を持ち、のめり込んでいったそうです。

貧困は自己責任でなく、経済優先の社会の問題、親の責任ではないと気づいた。困っている人に、断られても、断られても繰り返すおせっかいと寄り添いを続けてきた。当事者は、一様に困った時、誰にどこに相談すればいいかわからなかったと言っていたそうです。

子ども達と向き合い、今の状況が少しでも変われるように、気軽に相談できる仕組み、受け皿、居場所を地域で始めたのが、宿題もできる誰でも寄れる「あさやけ子ども食堂」でした。月2回、生活クラブの素性が確かな消費材を使い、みんなで同じ場所で同じごはんを食べる。ここには、異世代の家族のだんらんとつながりがありました。

東村山でも、生活困窮者自立支援法により、学習支援委託事業が開始されています。高校・大学など受験にチャレンジできる貸付支援制度も用意されています。学ぶことは、すべてに平等の権利です。

子ども食堂の取り組みは、見過ごさない、あきらめない周りの繰り返すおせっかいこそが、地域、子ども、未来を変える力になることを示しています。