ハテナサロン第4回「インクルシネマって何？」を開催。

「共に生きる権利を認め合う社会に！」
9/24 ハテナサロン第4回　
「インクルシネマって何？」
講師　NPO法人Lino 杉本ゆかりさん
障害があっても家族で当たり前に映画に行ったり、
旅行ができる環境が全ての人に許されていない
現状を変えるために日々尽力されている杉本さん達の
地道な活動を話して頂きました。

インクルシネマは、インクルーシブな環境で映画を観る。
映画館は階段が多く、意外にバリアフル。車椅子席は2席なので埋まっていたら諦めるしかなかった環境を、車椅子で降りられる手作りスロープや1番前にスペースを作り寝転んだり、ヨギボーを上手に使い楽な姿勢で観られように。車椅子から降りて座席に観る子もいます。少しライトも控えめだから怖くない。騒いでも外に出たりも大丈夫。家族で外出初体験の方々がたくさん。皆さんの不可能を可能に！みんなでおんなじ画面を観て泣いたり笑ったりできる。こんな当たり前がここにはあります。みなさんの抱える辛さを取り去り、夢を叶えています。

海洋リハビリは、医療的ケアが必要でも、看護師や理学療法士、作業療法士など専門性を持つスタッフがサポートします。酸素が必要でもボートに寝転んで揺られて気持ちよさそう。海を独り占めできるヨガは、母親達のレスパイトにも役立っています。

USJやディズニーランドもみんなで行けば大丈夫。
ホテルのプールもバリアフリーで快適。
周りの皆さんも手を貸してくれます。
事前にホテルのバリアフルを事前調査して選んでます。

バリアフリーが進んだからではなく、障害児者が
外出し触れ合う機会も増え、心のバリアフリーにも
つながってます。大事大事！

インクルシネマは、きょうだい支援にも力を入れ、
家族以外の人の役に立つことで、自分の持つ可能性を
引き出す工夫もされています。
大学生のボランティアの方もインクルシネマを支えています。分離教育の時代に育ってきていますから、貴重な機会になっています。まず障害を知ることで、差別や偏見を産まない社会になっていきます。

NPO法人Linoを立ち上げたのは、杉本さん自身も
娘さんは2歳半で障害を負い、車椅子の生活に。
今は高校を卒業し生活は一変。
いわゆる18歳の壁です。

学齢期の高校までは送迎や色々な支援があり、学校が終われば放課後等デイサービスに通えますが、18歳以降は放課後等デイもありません。生活介護事業所からは、15時以降には帰宅。働くためには24時間、重度訪問看護を活用し、周りの力も借りながら、頑張っています。

知的年齢は18歳でないならば、実年齢で切る仕組みに問題があります。介護を家族や親がかりの責任にせず社会の問題にしていく。医学モデルから社会モデルへ変えていく。

参加者からは、長く生きているのに、まだまだ知らないことがあることに気づけました。ありがとうございますとの感想も聞かれました。

今、東村山市では、小学1年生に2名の医療的ケア児が通常学級で学んでいます。まさに学校がバリアフリーになり、インクルーシブな空間になる日に期待大！一緒に居れば、良いことも辛いことも分け合えます。
分かち合っていけば、お互いの成長にも大きく作用します。相乗効果につながるように、学校がウェルビーイングな空間にしていけるのは、先入観をまだ持たないこども達だから、できることだと思います。
ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

次回ハテナサロン第5回は、実際に東村山市で、
インクルシネマを実施します。実は、特別支援教育が開始された20年前に上映しています。ほんとに全編泣けます。

一卵性双生児の兄の力と、障害のある妹もも子が営む
生活の中で、生きるとはを考えさせられる実話に
基づいたアニメ映画です。

「もも子　かえるの歌がきこえるよ」
10月15日(土曜)午前の部10時30分から12時
　　　　　　　　午後の部14時から15時30分
場所は、富士見文化センターのホールに座席を出さずに、車椅子の移動ができるフラットな形で使用する予定です。
鑑賞券：一般　999円、18歳以下障害者無料
　　　　障害介助者　500円
問い合わせ：東村山生活者ネットワーク
　　　　　TEL/FAX 0423927677
mail：hmy.net@hyper.ocn.ne.jp