9/2一般質問「女性が暮らしやすいまちに」
満月が雲にお隠れに!
9/2、一番最後に一般質問に立ちました。
東京・生活者ネットワークが、東京23区・25市を対象に実施した「女性の安心安全自治体調査」の結果を基に、「女性が暮らしやすいまちに」をテーマにセクハラ、DV、性被害、性暴力根絶に向けて質問しました。
ハラスメント苦情委員会の男女構成比率は
女性が6割でした。ただ、専門性を持つ第三者は相談窓口にはいない現状に変化はなく、研修を必須にすることで、セクハラは、人権侵害であり、働く場の環境を乱すものであるとの認識を共有し、相談に当たって欲しいとの提案をしました。
DVに対しても、被害を何度も説明する環境ではなく、市独自の確認シートで被害者から聞き取り、担当所管内で情報共有し、人権に配慮し裁判所などへの同行支援も必要な場合は行なっているとのことでした。
東村山市内の高校で開催してきたデートDV予防啓発講座を三中で7月に初開催したことがわかりました。学校や関係機関のご協力に感謝です。生徒の素朴な感想が聞かれ、友達の相談に乗ってあげたいなど、親や教師には相談しにくいことも理解できました。デートDV予防啓発講座は、教員からの声で実現したものなので、今後他の中学校への広がりを期待します。
埼玉県では、産婦人科医の性教育授業を継続したことで、10代の人工妊娠中絶率が劇的に下がった実例を上げ、都予算を活用し、産婦人科医等を外部講師として招き、中学校での性教育授業をと提案しましたが、噛み合わずでした。
校長の同意と保護者への説明をし理解を得れば開催は可能なのですが、問題がある場合は、ガイダンスやカウンセリングで個別に対応しているに終始した答弁でした。寝た子を起こすなとの古い感性でいる校長先生もいます。
実際、東村山市では昨年19歳の女子が嬰児を自宅出産し、押し入れに遺棄する事件が起きた事も性教育の必要性を訴える理由の一つです。罪のない尊い命が奪われました。女性だけが責められる環境も間違っています。子どもを産んで育てることは、いろんな知識や準備がいります。それ以前に子どもができたかもしれないと相談できる手段や方法がわからなかったのではないかと推察します。
家庭の教育力だけを問い、片付けていいのかとさえ感じます。女性のからだと心に傷を負うことをそのままにしていい訳はありません。相手があることでありながら、我が子を殺めた罪を一生背負っていくのは、女性だけというのも、納得がいきません。
やはり、高校で性交、避妊を教わるのでは遅いと感じます。せめて、義務教育の間に性交時避妊のためには、コンドームを使うことで、思いがけない妊娠や性感染症などを避けることを教えていくべきと今後も提案していきます。
一方、性教育先進国スウェーデンでは、小学校5年生から、ユースクリニックに行くことが子どもの権利として認められています。必要であればピルやコンドームもお互いの人権を尊重するため無料でもらうことができます。日本とは雲泥の差です。
様々な観点から質問作りができたことで成果もありましたが、今回の課題を整理し改めて性教育について質問したいと思います。
2003年に起きた七生特別支援学校の行き過ぎた性教育だと教師がバッシングを受けたことで、失われた10年は大きく、東京都の性教育が政治介入により遅れたと要因だと言われています。
東村山市でも、小中学生の付きまといなどの性被害も日常的に下校時間に集中し起きています。未然に防ぐために、プライベートゾーンを他人に触らせない、やめてと断ることを教えていくのも大切な性教育だと伝えました。
公衆衛生のセクシャルリプロダクティブ・ヘルス&ライツ(SRHR)の観点から、子どもの権利が尊重されることも、知らせていく必要があります。
質問の最後は、昨年12月から都庁より出向されている女性副市長にも初の答弁になる見解を伺いました。女性の置かれている立場を理解した上で、女性の生き方の選択肢を用意し、経済的な自立を意識し、女性が不利にならないようにする男女共同参画の視点も重要であるなど、丁寧に法律にも触れた前向きな姿勢が伝わる内容でした。副市長のお一人が女性であることに期待をすると同時に、ジェンダー平等の主流化を地域から実現できると感じました。
政府は、2020年から2022年の3年間を性被害・性暴力根絶をめざし、集中強化期間と定めました。内閣府・警視庁・法務省・文科省・厚労省の関係省庁が連携し、被害者支援、教育・啓発活動、再犯防止など横断的に対策強化を図るとあります。
性被害、性暴力の被害者は、
「One is too many(一人でも多すぎる」
誰一人被害者を出さないことが、求められています。
ネットの調査活動の後押しがあり、女性が暮らしやすいまちの実現は、自治体の政策の充実にあると理解しました。
様々な政策は、子ども達の未来を決めていることも肝に命じて、政策に関わる一人でありたいと思います。
そして、まだまだ女性の権利が尊重されていくためには、法整備などの改正が急がれます。個々の自治体で今できる支援・救済は何かを見極め、地道に取り組んでいきます。
地域で多様な人達が暮らし続けていくには、私達一人一人の人権意識にかかっています。今、この時にも性被害等に遭われている人には声が出せません。他人事を自分ごとに、声を出しにくい方の代わりに、これからも議会に声を届けていく役割を、果たしていきます。
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