8/6 共に働くってどういう♥こと?学習会

8/6府中市グリーンプラザで
ワーカーズ・コレクティブ【ともっと事業体】主催「働くこととは?」「共に働くことって♥どういうこと」をテーマに60名の方が様々な立場で参加しました。

東村山市障害者就労支援室等の講座で講師をつとめる@竹之内雅典さんから貴重なお話を伺いました。

竹之内さんは、プリンターに欠かせない使用済みインクカートリッジの回収事業「里帰りブロジェクト」を立ち上げ、主要6社と日本郵政グループ協同で回収した使用済みインクカートリッジの仕分け作業に障害者が関わることで、新たな働く場を生み出しています。

長野にあるエプソンミズベ株式会社の「ミズベ作業所」には、回収された使用済みインクカートリッジが集まります。その仕分け作業に身体・知的障害者も共に働いています。ノーマライゼーション実現に向け精神障がい者雇用にも努力されています。

多くの障害者を雇用に結びつけてきた経験に裏打ちされた濃い内容でした。

働くこととは?「傍の役に立つこと」であり、私達は様々な人の仕事に支えられ生活が成り立っている。
お給料は誰からもらうのか?「品物やサービスを購入してくれるお客さん(顧客)」あってのこと。

この基本的なことを、これから働こうとしている障害者を対象に生きづらさや働きにくさを抱えていても、自分だけが持っている可能性に気づけるよう導き、指導者や保護者には先を見据え時には厳しい言葉もかけながら真向かっていることが伝わってきました。

話の中でも、自閉症や発達障がいの人達の働き方への工夫が受け入れる側に必要であること。
障害者の法定雇用率を達成すれば良い訳でなく、共に働きやすいソーシャルスキルがそこに芽生えていないと、就労定着も難しく、ともすると「まだできないの」、「何回同じこと言わせるの」など心ない言葉に自己肯定感が持てず、二次障害を招きかねないと思います。やる気をそぐ言葉は私達自身も気をつけるべきことです。受け入れる側の説明が悪いために失敗を繰り返しているかもしれません。失敗してもリカバリーできる工夫がここに必要です。

障がいが見えやすい身体と比べて障がいが見えにくいため雇用が伸びない知的や精神・発達障がい者には、仕事の工程や時間をシェアするなど働きやすい基礎的環境整備や合理的配慮を視野に入れていけば、お互いの働き方を考えることになり、多様な障がいを知ることにもつながります。職種による配慮は様々なため、専門性と資質を持つジョブコーチが企業とのコーディネートの役割を果たすことで、平成30年度から精神障がいの方も雇用率にカウントされるように改正されても、離職を減らし就労定着につなげていけると思います。

働くことは、障がいあるないに関わらず、最初からちゃんと働ける人はいないということ。4年生の大学を卒業しても一年間は誰かのサポートがあり一人前になっていく。ならば障がいや難病など何らかのハンデがあれば、その期間や時間がかかるであろうことを想定しお互いが補いあうことで、共に働くは当たり前になっていくことに自信が持てました。

共に働くを実践しているのが今回主催団体であるワーカーズ・コレクティブ。中間的就労の立場の役割も担っています。だれもが対等な立場で人間らしく働きつづけられる土壌があり、女性が育児や介護も支えてきたからこそできる発想力も随所に見られます。

東村山にもワーカーズ・コレクティブがあります。みんなが知恵と力を出しあい、助けあって活動しています。今、それぞれの仕事の洗い出しをすることで、すき間の仕事を埋める役割を障がい者と共に生み出していけるよう話し合いを重ねています。

ワーカーズ・コレクティブのこれまで培ってきた実績を「ともっと事業体」が結成されたことで生かせる場面も増えると思います。企業に障害者が雇用されたことで大事な戦力になっている成功事例を障がい者雇用に一歩を踏み出せない企業にノウハウが役立つようお見合い的な企画も可能になるのではと期待が持てます。多くの企業とのパイプをお持ちの竹之内さんとコラボできれば、なお心強いことです。

エプソンミズベのホームページから、ぜひ、使用済みインクカートリッジを郵便局や自治体設置回収ボックスに出してください。その尊い行為は環境への配慮と障害者雇用支援の一助になります
ご協力よろしくお願いいたします。