多様な学びを当たりまえに。
練馬区学び舎しゃんてぃへ。
PRISM「多様な学びを当たり前に」
デンマークの特別支援教育の現状について
講師にタンブル 有田妙先生
特別支援学校で自閉症や知的障害を重複している子ども達と関わっている経験に基づき伺いました。
デンマークは、人間は資源である。だから子どもは宝であり、歴史を築いてきた高齢者は芸術品である。
消費税25%と高いが、生活が政治に密接に関わっていることを理解し興味を持ち自分事にしている。人生の大事な舵取りを人任せにしない自然の流れがある。
シチズンシップ教育がきちんと為されているのを感じました。
特別支援学校では、教師82人に対しペタゴー(社会教育支援員)も82人配置されている。
TECCHやPECS、ベビーサインはあくまでも手法、手段なので、目的にならないよう配慮している。こどもが幸せに過ごすには将来どうなりたいか共にできることを探していく。10年生を敷いているので、学び直しも必要なら当たり前にできる。支援計画も関係している人が書き込める。情報共有や引き継ぎも丁寧に行う。人の尊厳を生かすことが根底にあるからどのような状況にあってもすべて丸ごと受け入れる土壌が環境が用意されていると感じた。
環境を子どもにあわせるのではなく、子どもに環境を合わせている。
幼い時期に自分の特徴を端的に書いた「コミニケーションパスポート」を保護者が作成し、関わる人に配りその子の周りに豊かな人垣を作っていく。親亡きあとは地域で生きていける環境が整う。
人生の幸せのゴールに向けて、途中で休憩したり、また戻ったり、つまづいてもいいゴールを目指していくプロセスも大事にしている。
これは、障がい有無に関わらずみんなちがってみんないいの世の中になり、インクルーシブな社会に自然と近づいていく。
デンマークは終身雇用なので、同じ仕事を継続できることで、スペシャリストが育成できる環境が何とも羨ましい限りでした。
妙先生から元気と勇気とやる気を頂きました。できることをほめる、できないことに触れない。我慢しようとしてたねとポジティブにその子の思いに共感し、受容する感性を深めていく。
「自分は自分らしくいること、いていいことの安心感」
これを求めながらいけば、お互いの違いを受容できるようになると思いました。
学校が居心地のいい場所なのか、様々な問題を抱える方々と一緒に対話を今後も繰り返していきます。