共同連全国大会(北海道 札幌にて)

辛さんの講演の様子。話に引き込まれいます。

 9/12,13で共同連全国大会で札幌に行ってきました。
~なしてきるの?なしてわけるの?いっしょにかんがえるべ~をテーマに行われました。

辛淑玉さんの「たて、はらから」と題した記念講演。迫力ある話す姿に圧倒されました。
在日三世で差別をうけてきたからこそ言葉に説得力がありました。ナチスのユダヤ人迫害に触れ、「システム化された合法的ないのちの選別」があった。弱い立場の人間(女性、子ども、高齢者、障害者)がまず犠牲になっていった。いのちには、無限の可能性があるにも関わらず。
殺してもいい相手がいるという感覚の先には、戦争と優性思想しか残らない。
今日本の置かれている状況は、まさしく弱い立場の人や若者もターゲットにしている。
戦後70年。日本社会の民主主義を作り出そう、耐えながら、一緒に実現するために、「立て、はらから」の言葉で締めくくった。

シンポジウムは、「生活困窮者自立支援法と共同連運動」について
生活困窮者自立支援法は、入り口こそ用意されているが、就労には準備期間が必要。
丁寧に生活習慣を身につけてから、その人にあった就労につなげていく順序だが、
働き口も少なく、そこから出て自立したいが、出口のない支援になっている。
各パネラーによる事例報告。
北海道で行われている民間発生活困窮者等支援事業構想。
制度の隙間にいる人にも光を当てていく。縦型行政を横につなぐワンステップ支援なら必要なところにコーディネートができるしくみづくりを先駆的に行っている。

名古屋のわっぱの会、先駆的に社会的事業所の必要性を訴えてきた。こぼれ落ちるシステムでなく、中間的就労の認定企業を募るそこには協力金を渡し、インセンティブを持たせていく。

べトサダ、路上生活者の支援を行っている団体。路上生活は安心のない究極の貧困、北海道の冬の寒さは、死と隣り合わせの厳しい現実を強いられる。
社会の構造悪に陥っている人達。おにぎりやパンを一つ万引きすることを繰り返している人達を警察では世話しきれず、ベトサダに連絡が入ってくる。生活困窮で苦しむ若者、障がい者、高齢者、病気の方相談支援に終わらず、継続して寄り添っていく姿勢を取っている。

滋賀県大津の取り組み。生活困窮者自立支援法はセーフティーネットにはなりえない制度。困窮者の手立ては、住まいを用意しても仕事が続かない。継続した仕組みになっていない。共同連の実践を生かしていく。エッセンスを困窮者も含めた制度に変えていくことで、機能させていきたい。

様々な諸問題を抱えながらも前向きに取り組む姿勢がありました。
困っている人が生きやすい世の中にしていくためにも全国的な支援体制が必要です。行政の財政に左右されることのないよう、生活困窮者の制度に当てはまらないが、困窮している人達にも、支援が行き届くようにしていくためには、制度に当てはまらない人を支援するとペナルティーがあるなど、救う手立てをしている社会的事業者を管理する立場から先を見据え、行政ではできないノウハウを持っている事業者に投資をしていく時代なのではないかと感じました。
障害者差別解消法が平成28年4月1日から施行される予定です。東村山市でも庁内で対応が検討されいますが、障害者への合理的配慮や基礎的環境整備などどのように行われていくのか、障害者総合支援法などとともに注視いていきたいと思います。

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