10/20 自分らしく生きるために〜人権の視点から精神医療を考える〜

浦和美園コミュニティセンターまで精神医療の現状を学びに行ってきました。社会運動にも寄稿されている全国オルタナティブ協議会代表 中川聡さんが講師でした。

「発達障がいにまつわる社会とお薬の話」

[医学モデルと社会モデル]

日本は、医者がトップで当事者は一番下に位置し管理される医学モデルが主流。しかし、海外では、医療直結でなく地域でのメンタルヘルスが当たり前で、当事者本人を周りが囲む形。多様な課題に必要な仕組みを使っていく社会モデルが確立されている。障がいを追うことは、自己責任ではない考え方が根付いている。

[国連の勧告!]今や発達障がいバブルの精神医療。麻薬系、覚醒剤系の処方が幼少期から顕在化している未成年への多剤併用(カクテル処方)は、アメリカで19%、オランダ9%、ドイツ6%、に対して、日本は、60%〜79%と著しく高い状況。

そのため、国連「子どもの権利委員会」から2010年度に、特にADHDの子ども達に相談数が増えていることに留意する。この分野における調査研究が製薬産業とは独立に実施されることを確保するようにと勧告文が出されている。医療に依存せず、代替の支援方法を見出すべきとの勧告でもあります。

[障害者差別解消法より]全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、違いや多様性を認め共生社会を実現するとあります。この法律では、行政機関や事業者に向けて、障害者への合理的配慮が義務付けられています。

[個別支援のシステムを要請すべき]諸外国の精神保健サービスは、諸問題を当人の脳の問題でないため障がいと診断される必要などなく、当事者支援、家族支援を社会の問題としている。個別のオーダーメイド支援が行われている。多数が少数を支えるシステムに変えていくべき。障がいに対する合理的配慮とは、本人を変えることではなく、周りが変わること。

[発達障がい支援から発達支援へ] 医学モデルから社会モデルへ本来、子育ては楽しいもの薬物治療は本人のためというより、周囲のためであることを自覚し、最小限にとどめる、本人の意見表明権を尊重する。

知識修得教育(ティーチング)から問題解決教育(コーチング)へシフトを!そして、自己肯定感を育てる教育を!中川さんが関わってきた事例検討を交えた内容でした。

短期での服用は症状による有効な場合もありますので、決して、薬を否定するものではありません。しかし、多剤併用による副作用も見過ごせない事実です。薬に依存することなく、その子らしく生きていくために、どうするべきか、当事者の人達とも意見交換重ねながら、代替の道を今後も探っていきます。

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